相続税対策において高齢者向けアパート投資(介護施設投資)がおすすめな理由

インキュベクスの上村です。

2015年の相続税法の改正により相続税の最高税率が55%に引き上げられ、基礎控除も以前の6掛けになりました。

しかしながら、手持ちの資産で不動産を取得して他人に賃貸することにより相続財産の評価額を下げることが出来るため、相続税の負担が少なくなります。

不動産投資、中でも、高齢者向けアパート投資(介護施設投資)がおすすめなのは、次の理由からです。


① 通常のアパート経営とは異なり、駅近ではないなど立地条件が必ずしも良くなくてもよいこと


② 少子高齢化で通常のアパートの需要が減る中、高齢者向けの住まいの需要が増えていくこと


③ 介護事業者による一括借り上げとなるため、将来に渡って収益が安定すること


④ 社会貢献性の非常に高い事業であること


以下、不動産投資による相続税対策についてお話しさせていただきます。

◆横浜市鶴見区で高齢者向けアパート19床を建てた場合の相続税

例えば、おおよそ土地を8,700万円、建物を9,300万円、合計1億8千万円で取得し、横浜市鶴見区梶山で19床の介護施設を建てた場合を例にしてみましょう。

◇土地の評価

高齢者向けアパートを建築するにあたり、土地から取得します。

不動産手数料等も含みおおよそ8,700万円で購入したとします。

土地の上に賃貸物件がある場合の土地は、「貸家建付地」に該当し、自用地評価額に借地権割合と借家権割合を乗じた金額を自用地評価額から控除できます。

横浜市鶴見区梶山で正面路線価が17万円の立地とした場合、17万円×500㎡で8,500万円。

貸家建付地の評価減 (自用地評価額)8,500万円×(借地権割合)60%×(借家権割合)30%×(賃貸割合)100%=1530万円ですので、評価額は6970万円になります。

◇建物の評価

建物の建築費は、9,300万円とします。

建物の相続税評価は「建物の固定資産税評価額」となりますが、この場合の建物の固定資産税評価額を仮に2,900万円としましょう。

賃貸借契約を結ぶことで借主に借家権が発生するため、30%評価減となりますので、この物件の場合、2,900万円×(1- 30%)= 2,030万円となります。

よって、土地と建物を合算すると2,030万円+6,970万円=約9,000万円です。

ここまでで1億8千万円が9千万円、ちょうど半分に評価が下がりました。

さらに土地については一定の要件を満たせば、小規模宅地等の特例により200㎡まで部分は50%の評価減が可能です。

借入がある場合について

借入金は、相続税評価額から控除できますので、相続税を少なくすることが出来ます。

◇相続はプラス資産もマイナス資産も引き継ぎます!

もしものときは、相続人に借金は残りますが、老人ホームの家賃は先に説明した一括借り上げですから、収入が安定しますので、安心して借金を返済していくことが可能です。

◆不動産投資では「借金=いいこと!」です。

不動産投資は相続税対策になります。

一番わかりやすいのが現金で2億円もっているのと、2億円を投資して賃貸物件を所有しているのでは相続税に大きな違いがでてきます。

具体的には現金で2億円をもっている場合は・・・2億円を評価額とする相続税が発生します。

一方、銀行融資を使って2億円の賃貸物件を取得する所有する場合、元々持っている財産と組み合わせにもよりますが、賃貸物件の評価額から借入残高を控除することにより相続税の支払いを少なくすることが可能です。

◆高齢者向けアパート投資は「買うか?」「借りるか?」

冒頭でご説明したように高齢者向けアパート投資スキームを活用した不動産投資は、通常のアパート投資と同様に相続税対策になりますし、プラスアルファお得な部分がありますので、そろそろ先行きをお考えの方にはおススメできる不動産投資といえます。

介護施設の運営をお考えの方にとっても自分で買うか?それとも大家さんから「借りるか」の判断材料になるのではないでしょうか?

例えば埼玉エリアで19床の高齢者アパートを建設するコストは1億円、什器備品750万円の合計約1.07億円が総投資額となります。

(大家さんから借りる場合)

高齢者向けアパート(介護施設)を大家さんから借りる場合の家賃は月額75万円~76万円前後で推移しています。

※家賃は全額経費です。(経営者が個人で土地も建物も調達し、関連法人に貸し出す場合)

法人経営者が個人で物件を取得するケースです。

たとえば、埼玉エリアで19床の高齢者アパートを建設するコストは1億円、什器備品750万円さらに土地代が150坪前後3500万円の合計1.42億円。

この金額を30年ローンで調達する場合で考えると単純計算で月額39.5万円の返済を銀行にすることとなります。

ここに減価償却等の要素を加味して「買うか?」「借りるか?」の判断をなさってみてはいかがでしょうか?

◆高齢者向けアパート投資で土地も建物も自前にする理由?

ちなみに僕は断然買う派です。将来の事業譲渡を計画する方には「自前」をおすすめしています。

その理由としては・・・

・介護施設運営ノウハウを習得した上で将来のM&A(事業譲渡)を検討しているから。

・相続税対策という一面。

・不動産投資を活用した税金対策を体験したかった

・介護職は採用出来る!を実証したかった等

・その他

などでしょうか。

詳細を知りたい方はお気軽にご連絡ください。


上村 隆幸(かみむら たかゆき)

1965年神奈川県生まれ。1998年、起業コンサルタント業を開始し、以来3000社を超える起業支援を手がける。日本の医療のが在宅シフトにともない「子供からお年寄りまで」すべての生活者が安心と幸福を実感できる地域社会づくりに向けて「ケアーズ訪問看護ステーション開業運営支援」を開始し現在全国800社以上をネットワーク。また「介護の王国」では食費を含めた¥95,000を関東圏で実現する。こちらは全国70拠店。

2021年より神奈川県南足柄市で農業生活をスタート。生産者の視点で「農のある暮らし」「農のある医療」「農のある介護施設」づくりを推進している。

青山学院大学 大学院 国際マネジメント研究科 MBA
産業技術大学院大学(AIIT)創造技術専攻 事業アーキテクチャ(修士)
国際医療福祉大学大学院 保健医療学 博士課程(中退)
新極真空手 木元道場所属 初段

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