「介護の王国」老人ホーム・介護施設経営を成功させるために必要なこと

インキュベクスの上村です。

本日は、老人ホーム・介護施設経営のノウハウや収益について、具体的に見ていきたいと思います。

サービスで収益化を目指す

老人ホーム・介護施設経営を成功させる大前提なんですが・・

老人ホームとはサービス業であることを理解する必要があります。

とても大切なポイントですが、老人ホーム=大家業ではないということです。

ここを勘違いされている方が非常に多いのですが・・・。

具体的には老人ホーム・介護施設を成功させるためには、このようなステップが必要です。

1)老人ホーム・介護施設を借りる
※賃料は、売上予測の10%以下で設定する。

2)入居者を募る
※厚生年金の範囲で賃の料設定がおすすめ。

3)入居者への介護サービスを提供する
※介護士・ヘルパーによる有料サービスを提供する。

4)入居者への医療サービスを提供する。
※看護師(ナース)による有料サービスを提供する。

以上、どちらかと言えば病院経営をイメージしていただければと思います。

病院は保険サービス提供で生き残りをかけているのです。

介護施設の賃料を売上の10%以内に抑える

僕が大家さんを務める介護施設は19名のお客様を対象とした小さな介護施設ですが、生み出す価値(売上)は月額1000万円となります。

具体的な介護施設の売上は①入居費用と②介護サービス提供費用等の合計です。具体的にはこのような数値です。

1)入居費用9.5万円×19名=180万円

2)介護サービス提供費用30万円×19名=570万円

3)医療サービス提供費用13万円平均×19名=250万円

(1)~(3)の合計は月商1000万円となります。
一方、この売り上げに占める家賃は売上の10%以下に抑えることをおすすめしています。

僕の施設の場合、月額家賃は90万円(年間1080万円の支払いです)。

どんなビジネスでも同じですが、抑えられるコストは抑えていきたいものです。

賃料を抑え、人件費に厚みを持たせることが重要だと思います。

・・・老人ホーム・介護施設の経営は”採用”がすべてですから。

介護施設の入居費用を厚生年金の範囲(10万円以下)で設定すること

これからの介護施設経営はサービスの質を高く、入居費用を安めに設定する必要があります。

高級老人ホームづくりは、大きな資本のある会社がつくるものにはかないません(笑)。

中小企業は”堅実な路線”でいきたいものです。

ちなみに厚生年金である月額9.5万円の入居費用には、3食の食事も含まれているのです。

介護施設の正社員には年収400万~550万円を提示できること

介護士の平均年収は378万円といわれています。

月収は15万円~27万円ほどが大多数という状況かと思います。


一方で私が経営する19床の介護施設では、売上に占める家賃の割合を10%以下に設定する。

そして、調理に関連する人件費を圧縮する。その他、販管費全般をコントロールすることで、介護施設内に勤務する方々の報酬に還元しています。

このことにより正社員の給与は、年収で年収400万~550万円。

パート・アルバイトの待遇も保有する資格に応じて最大1750円までお支払いをしています。

職員への条件・待遇が他社と比べても全くひけをとらないので、退職する方はほぼありません。

ちなみに、待遇が良い事業所には夜間対応人員も充実するのでは。

わが社の場合は正社員4名に対して、パート・アルバイトが10名という構成です。

飲食提供にかかる人員配置を見直す

これを読んでくださっている方の中には、「入居者様と一緒に調理したい!」「出来る限り手間暇をかけて美味しいものを提供したい」といった夢や理想を持たれている方もいらっしゃると思いますが・・・

食事の提供は365日×3食=年間1095回にものぼる定型業務です。

介護職員への待遇を地域1番レベルに持ち上げる一方、その他の経費はきわめてシビアに見積もることをおすすめしています。

やりたいことをすべて提供しようとすると、厚生年金の範囲の住まい提供が出来なくなるのです。

介護施設経営を成功させるポイントは、ミニマムを設定することなのです。

マクドナルドのようなオペレーションを実践する

老人ホーム・介護施設経営を成功させるためには、必要なサービスを提供可能な人員配置でスピーディーに提供することです。

介護施設内のサービス提供では、あらゆるサービス提供が介護保険・医療保険を使ってなされていますので、出来る限り最短の時間で、要求されているサービスを納品し続ける必要があるのです。

ちなみに要求されているサービスとはこのようなものです。

Aさんの場合(月間30万円前後が国から入金されます)

トイレ介助 1日7回
食事介助 1日3回
お風呂介助 週2回
モーニングケア日1回
ナイトケア 日1回
その他

「介護の王国」の視察をお受けします


私たちの取り組みを知らない方は、いろいろなことをおっしゃいます。

具体的にはこんな感じでしょうか?

「厚生年金の範囲で住めるわけないだろ?」

「食事はどうせまずいんだろ?」

「職員の質は悪いんだろ?」

「老人を食い物にしているんだろ?」

ご興味があればぜひ、一度ご覧になってみてください。

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上村 隆幸(かみむら たかゆき)

1965年神奈川県生まれ。1998年、起業コンサルタント業を開始し、以来3000社を超える起業支援を手がける。日本の医療のが在宅シフトにともない「子供からお年寄りまで」すべての生活者が安心と幸福を実感できる地域社会づくりに向けて「ケアーズ訪問看護ステーション開業運営支援」を開始し現在全国800社以上をネットワーク。また「介護の王国」では食費を含めた¥95,000を関東圏で実現する。こちらは全国70拠店。

2021年より神奈川県南足柄市で農業生活をスタート。生産者の視点で「農のある暮らし」「農のある医療」「農のある介護施設」づくりを推進している。

青山学院大学 大学院 国際マネジメント研究科 MBA
産業技術大学院大学(AIIT)創造技術専攻 事業アーキテクチャ(修士)
国際医療福祉大学大学院 保健医療学 博士課程(中退)
新極真空手 木元道場所属 初段