
円仁会株式会社の上村です。
介護施設経営では、「何床あるか」「何人入居しているか」という話題になりがちです。
もちろん、入居率は重要です。
しかし、私が経営を見るときに最初に確認する数字は別にあります。
それが、「1部屋あたりの売上」です。
私は介護施設経営コンサルティングの中で、1部屋あたり月間約60万円の売上を一つの目標としてご提案しています。
「なぜ60万円なのですか。」
この質問をいただくことも少なくありません。
理由はシンプルです。
その水準の収益構造を実現できれば、職員の待遇改善と、持続可能な経営を両立できる可能性が大きく高まるからです。
1部屋60万円を実現する収益構造
私たちが目指しているのは、介護施設単体で収益を考える経営ではありません。
介護施設に訪問看護を併設し、介護・医療・障害福祉サービスを一体的に提供できる体制を構築することです。
例えば、
- 賃料:約10万円
- 介護保険サービス:約25万円
- 障害福祉サービス:約25万円
このような収益構造を設計することで、1部屋あたり約60万円というモデルを目指します。
もちろん、これは利用者様の状態やサービス内容によって変動するため、すべてのケースで同じ数字になるわけではありません。
しかし、経営には「目標となる数字」が必要です。
私たちは、その基準として1部屋60万円という考え方を採用しています。
19床でも持続可能な経営は目指せる
1部屋60万円の収益構造を実現すると、19床規模の介護施設でも年間約1.5億円規模の売上を目指すことができます。
ここで大切なのは、売上を大きく見せることではありません。
人件費、家賃、水道光熱費、販管費など、必要なコストを適切に支払ったうえで、営業利益率35%を一つの目標として経営を設計することです。
数字に裏付けられた経営は、無理なコスト削減に頼らず、将来を見据えた投資ができるようになります。
収益構造が変われば、待遇も変わる
私が1部屋60万円にこだわる理由は、利益を増やしたいからではありません。
利益を生み出せる仕組みがあるからこそ、働く人への還元が可能になるからです。
平均年収500万円を目指す。
待遇を改善する。
教育へ投資する。
採用活動へ投資する。
これらは、経営者の想いだけでは実現できません。
収益構造という土台があって初めて実現できるものです。
介護施設と訪問看護を一体で考える時代へ
介護施設経営は、施設だけを見ていても大きく変わりません。
介護、医療、障害福祉をどのように組み合わせ、利用者様へより良いサービスを提供すると同時に、持続可能な収益構造を築くか。
これからの介護施設経営には、その視点が欠かせないと私は考えています。
訪問看護を併設する目的も、売上を増やすことではありません。
利用者様へ必要なサービスを切れ目なく提供し、その結果として施設経営を安定させ、働く職員の待遇改善につなげることです。
経営は「何床あるか」ではなく「1部屋をどう設計するか」
私は、介護施設経営の競争力は施設の規模では決まらないと考えています。
本当に重要なのは、1部屋ごとの収益構造をどのように設計するかです。
その積み重ねが、職員の待遇を改善し、採用力を高め、ご利用者様へより良いサービスを提供できる介護施設をつくっていきます。
もし現在の収益構造を見直したいとお考えでしたら、一度ご相談ください。
数字だけではなく、その数字を実現するための仕組みづくりまで含めて、私たちの考え方をご紹介いたします。

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