インキュベクス 上村です。

私が社会企業家として「アウトリーチ」を実践するにあたり、その意義をはソーシャルワーカーのグローバル定義でも掲げられるように社会性の高い分野の専門職が、それぞれが現在置かれている状況、職業、役割に応じて推進することと考えており、その目的を、社会正義、人権、集団的責任、および多様性尊重の推進に置いていることは言うまでもない。

その具体的な意義と目的の変現について、以下に論じる。

ケアーズのアウトリーチの対象と解決策

アウトリーチの対象として私が最優先するインボランタリークライエントは、高齢者、障害者、あるいは住まいの確保をすべき生活困窮者などだ。

高齢者単身世帯における住宅確保が困難な方は、平成37年には701万世帯にまで増加

高齢者単身世帯における自力での住宅確保が困難な方は、平成27年現在の601万世帯から、平成37年には701万世帯にまで増加するという。

その他にも障害者90万世帯、外国人世帯37万世帯、生活保護者世帯75万世帯が住宅確保要配慮者とされる。

私は、この対策として低価格アパートを数万戸単位で提供することを目指している。ここでは、IT、IoTを活用した見守りを実施する。

私が次に想定するアウトリーチの対象者は、要介護の状態でありながら介護サービスが受けられない方々である。

そのニーズの大きさを示す1つ目のデータは、特養待機者の数である。

神奈川県内の特養数は、193施設 1施設当たりの待機者数は、約119名

神奈川県ホームページ/介護老人保健施設一覧(平成28年10月1日現在)では、特別養護老人ホームの①神奈川県内の待機者数が、22,865名(平成21年12月22日付/厚生労働省)とある。

また、②神奈川県内の特養数は、193施設(平成28年10月1日現在/神奈川県)である。

①÷②で求めた1施設当たりの待機者数は、約119名となり少なくない。同じく鶴見区では、待機者数119名、特養数1施設で、1施設当たりの待機者数は神奈川県の平均と同数となる。

横浜市鶴見区には13の病院があり、病床数の合計は1,705床

2つ目のデータは、退院患者数である。例えば私が調査した結果、横浜市鶴見区には13の病院があり、病床数の合計は1,705床である。

ここから月間1.385名の退院が発生し、うち988名が高齢者である。実地調査ではその中の50名前後が低価格の住まいを欲しており、こちらも予想を上回った。

毎月約70%、35名程度の高齢患者が施設に入居できずにいる可能性がある

2つのデータの単純比較は難しいが、鶴見区で低価格の住まいを欲する退院後の高齢患者数2ヶ月分が同区の特養待機者数と同じであり、単純計算で毎月約70%、35名程度の高齢患者が施設に入居できずにいる可能性がある。

この問題に対しては、家賃や食費を含め月額¥95.000と、低価格の住宅型有料老人ホームのフランチャイズ展開、及び直営によって対応する。直営ホームは2018年5月開業を予定しており、またフランチャイズ契約は既に10数社に及び、全国展開の体制を整えている。

私のアウトリーチの意義と目的

私は上記のように、業界標準に比べ大幅に安価な月額¥95.000の住宅型有料老人ホームを提供する一方、効率化や自費サービスの強化によって増大させた利益を給与に還元することで、社会問題である介護従事者の人手不足解消を目指したいと考える。

さらに、空き家問題にもアプローチし、空き家や遊休物件を活用した高齢者向けシェアハウスによって、声にならない生活困窮者の悩みに応えると同時に、人口減少の時代にありながら住宅が供給され続ける社会への警鐘を鳴らしたい。

以上の活動によって、私は差別、貧困、抑圧、排除、暴力、環境破壊を抑制する社会企業家の倫理責任を全うし、その他社会に存在する不正義の改善と福祉サービス利用者の問題解決を目指すべく、各種連携を推進していく。